市民の森ながの

広葉樹施業の先進地「荒山林業」視察 2006年7月1日(土)

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針広混合林など、広葉樹に対する施業を先駆的に進めている荒山林業さんの森を7月1日視察に行きました。

梅雨の真只中、当日も朝まであいにくな雨でしたが、心配した雨も視察の 間はぽつぽつ時々降る程度。 予定時間を越えての大変有意義な視察となりました。

240haにもおよぶ荒山さん所有の森林、 各地区の森林の状態および荒山林業さんの施業方針「長伐期非皆伐施業」のお話をお聞きし、その後、森を一周。

基本施業としては、現状の唐松や杉の単一林も唐松・杉の本数をha当り150~200本程度に間伐し、 針広混合林に移行、択伐施業をして行くとの事でありまarayama091した。

針広混合林では、唐松等の直ぐ脇に楓など広葉樹を残しており、その広葉樹の日陰により唐松等の胴吹きを抑える事ができる。 (主木と副木の関係をはっきりさせる)私達の今までの考えでは、 針葉樹等の直ぐ脇の広葉樹は邪魔だから切ってしまうでしたが、考え方の違いに改めて感心しました。

萌芽更新させた木は太い木から段々に切って行く、それが一番収穫量が多くなる。 一番細い目の詰んだ木を残して優良な材として成長させる事もできる。

どの様な森とするか、目的により整備の方法も様々となる。

今後の課題は、如何に工夫して伐採した材などを高く売るかであるが、中々大変な事であるとおっしゃっていました。

88年生の唐松林が有り、大変優良な材となりますが、それでも?当り17千円の取引である。

薪は山土場渡しでt当り5000~9000円(広葉樹)、パルプ材は工場まで運んで6000~7000arayama171円(広葉樹、針葉樹では2500~3500円)となってしまう。

唐松林の中にはかなり以前、雪害により唐松が倒れてしまったと思われるギャップがあり、ほうの木が材として売れる程に大きく成長していた。

現状の収入としては広葉樹によるものが半分程度とのこと、茸の原木や薪などが多いが、 良質の広葉樹材は桧と同程度やそれ以上の高値で取引される。

帰りにはみずめの丸太を頂きました。切った所がサロメチールの様なスッとした良い香りがする木で、頭痛を直す効果があるとの事。

森の中には、兎の骨、鼠の死骸、熊の爪痕……自然が豊な証拠でしょう。

今回の視察は広葉樹や針広混合林の施業管理において、未知の事柄が多く大変勉強になりました。

また、是非荒山さんの森を見に行きたい(この次は秋の茸の時期、春の山菜の時期に!)と思います。