市民の森ながの

かんじき体験 冬の里山自然観察会 2006年3月19日(日)

3月19日、ボブスレー・リュージュの競技シーズンを終えたスパイラルで、 「かんじき体験」が行われました。

明るい春の光と青空に恵まれたこの日、メンバーを含め33人が参加。かんじきを付けるのは慣れてしまえば簡単ですが、初めての参加者には?マーク。しっかりと履けたものの普通に歩くと幅の広いかんじきが引っかかります。いつもより少しガニマタデで歩くのがコツです。この時期の里山は雪の表面が締まって歩きやすく、夏には藪となって入れないところまで歩くことができます。

スパイラルにはさまざまな広葉樹がありますが、冬の間葉っぱを落とすのでなかなか見分けられません。ウリハダカエデなど木肌に特徴のある木はすぐに判りますが、ほとんどの木は?です。そこでガイド役のメンバーはその都度、この木は何ですか?の質問にあいます。また遠目に見ると葉っぱを落としたただの枝が、そばに近寄って良く見ると、春の芽吹きに備えて冬芽が膨らんでいます。それぞれが彫刻刀で彫ったアクセサリーのようにきれいな造形です。冬の間は入る人が無く、踏み荒らされていないこの林は、木と木の間がまっ白な雪で滑らかに覆われています。その表面にはウサギやリス、小鳥の足跡がたくさん付き、多くの動物がこの森で生活している様子もうかがえました。参加者にはメンバーが作ったネイチャービンゴが配られました。ウサギの足跡を見つけたらマスにスケッチ。冬芽を見つけたらこれもスケッチと縦横の課題を埋めていきます。ゴールまでにみんな埋めることができたでしょうか。スパイラルのふもとから頂上まで、足の速い人なら30分ほどで歩けるコースをたっぷり2時間かけて楽しみ、お昼には温かいとん汁が待つスタートハウスに到着しました。雪上を歩いた後のとん汁はまた格別でした。お昼休みの後は、雪の断面の観察です。地面が見えるところまで掘り下げ、断面を平らに削ると積もった雪の層が見えます。しまり雪の層、融けて水を含んだ雪が再凍結した少し硬いざらめ雪の層。一番上には新雪の粉雪がのっていました。 積雪は67cmでした。層をよく観察すると、その場所の雪の履歴が判ります。これまで行われたかんじき体験では頂上にあるスタートハウスがゴールでした。しかし、今回から山の反対側をぐるっと回って下山します。 頂上から続く広葉樹とカラマツの森を歩き、丸池のほとりに出ます。そこから緩やかに広葉樹の間を下ること10分で、ゴールハウスに到着です。ボブスレーコースの下をくぐって駐車場へ。天気にも恵まれ、春の足音をすぐそこに聞く冬の里山を楽しむことができました。皆さんお疲れ様でした。

001002003