市民の森ながの

クリ苗づくり ―野生種は強い― 2008/08/16 伊鍋 和治

郷里に0.1haほどの栗林がある。実の収穫を目的に仕立てた林だから古木になっても材にはならない。 古木になったうえ最近は猿の餌にしかならないから材目的の栗林にしよう (スギやヒノキを植えるには場所的に農業(地)委員会の承諾が必要でちょっと面倒) と考えている。スギやヒノキのha当たり3,000本の割合で300本の苗が必要になる。

数年前、食用に市販の栗の実を30粒ばかり、ハッポースチロールの空き箱で苗作りを試みたが、何故か100%発芽せず2年続けて失敗した。 翌年林業センターの指導を受けて、湿した鋸屑に市販の栗の実を交えて冷蔵庫で一冬過ごさせ、発根したものを空き箱に埋めておくと見事に99%発芽した。しかし、半年間冷蔵庫の片隅を占拠している分けだから妻の評判がすこぶる悪い。

そこで昨秋は、活動日などで私達がよく休憩場所にしている所の栗の実(いわゆる山グリ)を、数年前に失敗した方法で再度挑戦して見た。 実がとても小粒だから発芽の芽もか細く弱々しいが95%位発芽した。

菜園の片隅に移植して見守っているが見事な苗に成長している。僅か数十本で300本には程遠いが毎年続けて、春には郷里の古木の間に植えようと思っている。

やはり野生種は強いと思う。