市民の森ながの
単独作業 ―ズクを惜しむと・・― 2009/1/10 伊鍋 和治
活動日以外は1人で作業をすることが多い、近くに誰かが居れば手を借りて難なく処理出来ることも、1人ではどうにもならず危険を承知で危ない処理をすることになる。
F地区で、山側に重心があると思われる木をコバサカに倒そうと思い、ロープをコバサカ方向に張って受け口を作り、追口を入れて行った。ロープで引いていることを良いことに、この辺りでチェーンソーを抜こうとした時は既に手遅れ、木は山側に傾きしっかりとチェーンソーを挟んでしまった。ロープは伸びきって役にたたない。誰か居ればロープを引いてもらうか山側から木を押してもらうかして、挟まれたチェーンソーを引き抜くことも出来るが、1人で二役は出来ない。
ロープを引きながら追口を進めると比較的小さな力で引き倒せるが、一旦傾斜したものを反対側に引き起こすには、木の大きさにもよるがとても大きな力が要る。 伸びきったロープにぶらさがって引いても、ゆさゆさ揺れるだけで益々傾斜して行ってしまう。
やむなくロープを解き、いつでも退避出来るようオヨビ腰で、受け口の方から手鋸を入れ、ツルが切れたところで逃げた。 切り口はチェーンソーを挟んだままガイドバーの上を滑るようにして谷川に落ち、チェーンソーも解放された・・・が、見るも哀れ!、ソーチェーンがはずれガイドバーが曲がってる・・!。弁当持ちで始めたばかりのその日の作業はこれでお終い!。
現場近くに置いたリックには矢も用意してあった。それを使えば難なく安全に処理出来たものを、 取りに行って来るズクを惜しんだばかりに、危ない思いをした上チェーンソーまで傷めてしまった。
後日、恥を忍んで同種のガイドバーを取り寄せてもらったが12,500円の損失 !。
ズクの出し惜しみは、危険を招くばかりか時間的金銭的損失をもたらしてしまう。 面倒だと思ってもズクを出して、安全作業に徹したいと反省している。